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 世界を、人間を、哀しいものだと思い、そして、それぞれ、まとめることのできない個である、と思う。

弱いからこそ、おびえる、だからこそ、疑問を持つ。
そんな自分でも良い。と思える。


羊は進取の気性に乏しい生きもので、足下の草を全部食べてしまったら、そこから動かなくなっちゃうそうです。だから群れ全体で、ぼーっと立ちつくしてしまう。一頭でも動けば群れ全体が動くのだけど、その一頭がいない。そんな状態が続けば、当然ながら痩せるし毛艶も悪くなる。そこで非常にアクティブで自分勝手な生き物である山羊の出番です。 ・・・

共同体における異物の役割というのかな。つまり、全部が均質になってしまうと、社会のダイナミズムが停滞してしまう。だからいろんな異物の存在が必要なのに、いまの日本社会は、セキュリティなどを理由に、異物を排除しようとする傾向がとても強くなっている (P022)

こうして歴史は転回する。あとから考えれば論にすらなっていない論に引きずられて。不安と恐怖に煽られて。愛する人を守るためと高揚して。
そして一面の焼け野原になってから、人は愛する人を守るどころか逆に窮地に追いやってしまったことに気づく。逆に殺してしまったことに気づき泣いて悶える。でもそれも一瞬。(P26)



あなたにとっての赤が、僕にとっての赤ではないように、あなたにとってのこの世界は僕にとっての世界とは違う。世界とはそれほどに不定形だ。不明確だ。無限に多面的であり、多層的でもある。(P048)

言語は規定なのだ。・・・つまり言葉は書いた(言った)瞬間に、この一義性に回収されてしまうリスクを常に抱えている。だから言葉を仕事にする人は、「言葉に嵌めたい」という欲求と「嵌めたくない」という内圧が常に拮抗している。直接でなく間接的な話法を使いたくなる。つまり暗喩(メタファー)だ。・・・暗喩だけでなく直喩も含めて、回りくどいとかわかりづらいなどの理由で、比ゆそのものが失効する時代になりつつある。・・・どっちでもない。その間なのだ。狭間なのだ。そもそも百パーセントの善か悪など存在しない。それは概念だ。人がいる領域ではない。少なくとも僕はそんな場所にいたくない。(P082)



 

運動自体が時として仮想敵を作ってしまうことがある。運動が運動の目的になっちゃうっていうかね。・・・善意の硬直性とでも言えばいいのかな。(P088)


 

「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」
主体は決してあいまいではない。実に明確だ。日本やアメリカ、加害や被害などと区分けしていないだけだ。この碑文の主体はすべての生者だ。国家による不条理な戦争で犠牲となった死者たちに対して、残された生者一人ひとりが、心に刻むべきフレーズなのだ。(P094)




 

人はひとりでは生きられない。でも世の中には、群れと少しだけ距離を置いて生きることを選択した人がいる。いつのまにかそんなポジションに身を置いてしまった人がいる。意図的にせよそうでないにせよ、群れの動きから少しだけ離れた視点に立つと、群れ全体の暴走がなんとなくわかる。
でもやっぱりひとりは不安だ。他の多くと異なる動きをすれば、KYだの自己責任だのと罵声や冷笑の標的になる。帰属したいとの本能が時おり疼く。そして走り出す。周囲と同じ速度で。同じ向きに。帰属する。契約する。縛られる。規定される。限定される。この引き換えに安心をもらう。(P114)

こうなりたんくない。と思う。だけど、帰属する安心、楽さに抗うのはいつも難しい。
だから、いつも、私はなんとか旅に出て、その帰属から、縛られることから、決められることから、逃れようとするのだと思う。


欠けてる部分があった方が、「これは何なんだろう?」とか「この時はどうしたのかな?」って、そういう疑問がわいたりするでしょう?つまり情報に対して能動的になれるんですよね。(P130)

テレビを見ること、減らさねば。。。
頭が腐る。

自分に自信がないから他人の意見や感想にすぐ影響されてしまうんです。そしてあとからうじうじと後悔する。だからなるべくひとりで作業する。つよいからではなく弱いから。(P166)

共感。強いのではなく、弱いからこそ、すぐに影響され、すぐに犯されることをわかっているからこそ、強く拒否する。それが私です。

子どもには「だめ」ではなく「なぜ?」と問うやり方で通して、最後は「おまえ次第だ」と尻をたたいていかせるようにしてきた。(P182)

誰に対しても、こうありたい。

「ボーアの夢」
核兵器はあまりに危険であるがゆえに、その管理について各国首脳はいずれ話し合わざるを得ないはずだとの推測から、核兵器は「全人類を一致団結させる手段である」との見解も示していた。(P209)

夢、だと馬鹿にされたらしいが、こんな夢を描けるだけ、人というものはすばらしい。ということだと思う。

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Jhumpa Lahiri
絶品!海外作品は苦手な私ですが、これは別!英語でも読みやすい!とても素晴らしい作家です。
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